NYダウ: 23422.21 ▼39.73 (11/10)
NASDAQ: 6750.94 △0.89 (11/10)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は米上下院で税制改革の審議が難航するとの警戒感が引き続き相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は一時70ドル安近くまで売られるなど一日を通して軟調に推移すると39ドル安の23,422ドルと続落となりました。また、S&P500株価指数も2ポイント安の2,582ポイントとこちらも続落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.8ポイント高の6,750ポイントと反発しています。
2.経済指標等
11月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は97.8と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやヘルスケア、公益事業などの7業種が下げました。一方で生活必需品や一般消費財・サービスなどの4業種が上げ、生活必需品は1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ゼネラル・エレクトリック(GE)が2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。また、低価格で動画配信サービスを提供する方針を発表したウォルト・ディズニー(DIS)も2%余り上昇し、ダウ平均を1銘柄で15ドル近く押し上げています。一方でインテル(INTC)とメルク(MRK)が1%を上回る下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断の引き上げを受けて画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が大幅高となり上場来高値を更新しています。決算で既存店売上高が市場予想を大幅に上回った百貨店のJCペニー(JCP)も急伸しています。複合企業のジョンソン・コントロールズ・インターナショナル(JCI)は決算が市場予想並みに止まったことで大幅安となりました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.06%高い2.40%となりました。ドル円は113円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場でダウ平均が下落するなど買い材料に乏しいことから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)