1.概況
本日の日経平均は67円安の2万330円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数などの主要指数も総じて下落しています。昨日の米国市場は、北朝鮮問題への警戒感の高まりから主要3指数が揃って下落しました。また、ドル円が111円台後半まで円高に振れたこともあり日経平均は48円安の2万349円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に徐々に下げ幅を広げると一時は90円安近くまで下げ幅を広げました。本日は9月末権利確定銘柄の権利付き最終日ということもあり権利取りの動きも出たのか、日経平均はその後下げ幅を縮めると一時は12円安まで下げ幅を縮めました。前場を20円安で終えた日経平均は、後場に入ると再び下げ幅を広げて13時半頃に93円安と1日の安値をつけました。その後引けにかけてもマイナス圏での推移が続き、結局67円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5341億円となりました。東証33業種は鉱業や陸運業、倉庫運輸関連など20業種が上昇した一方で電気機器やその他製品など13業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%近く下げたほか、ソフトバンクグループ(9984)が1.4%安、東京エレクトロン(8035)とソニー(6758)はともに2%超下げました。一方で日本郵政(6178)が1%高としっかりだったほか、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、日産自動車(7201)、みずほ(8411)が上昇しました。また自社株買いを発表したNTT(9432)は2.3%高としっかりでした。その他材料が出たところでは、自転車専門店のあさひ(3333)が5%超の大幅高となりました。昨日発表した中間決算で売上高が前年同期比7%近く増加したほか、営業利益は17%近く増加と堅調だったことが好感されました。一方で化粧品メーカーのアイビー化粧品(4918)がストップ安となりました。昨日の夜間に今期の業績予想を大幅に下方修正したことが嫌気されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は北朝鮮問題が意識されるなか、円高進行を嫌気して反落しました。東証1部の騰落レシオが127%まで上昇し、やや過熱感も意識されるとともに配当落ちの影響もあるなか日経平均が2万500円の節目を早々に回復できるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)