1.概況
本日の日経平均は8円安の1万9729円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下げています。昨日の米国市場で主要指数が小幅に下落したものの、日経平均は昨日大幅安となっていた反動から53円高と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に90円高程度まで上げ幅を広げましたが、3連休中の北朝鮮問題動向の変化を警戒してかその後は徐々に上げ幅を縮めてマイナスに転じました。前場を小安く終えた日経平均は後場に入ってもマイナス圏で推移する時間帯が続きました。再びわずかにプラスになる場面もあった日経平均ですが、結局8円安と小幅に続落しました。東証1部の売買代金は2兆5327億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や非鉄金属、倉庫運輸関連など14業種が上昇しました。一方で19業種が下げました。中でも保険業や証券商品先物、銀行業と金融の下げが大きくなりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が2%安となったほか、メガバンク3行やソフトバンクグループ(9984)、ルック(8029)、ソニー(6758)がいずれも下落しました。一方でトヨタ自動車(7203)が小幅に上げたほか、売買代金7位に入った資生堂(4911)は14%近い大幅高で年初来高値を更新しました。昨日発表した中間期決算で営業利益が前年同期比74%増と好調だったほか、通期の業績予想や配当予想を上方修正したことが好感されました。材料が出たところでは、マブチモーター(6592)は9%超の大幅安で年初来安値を更新しました。こちらも通期の業績予想や配当予想を上方修正したものの、修正前と同じく前期比営業減益予想となっていることから物足りないとの見方が強まったようです。一方で求人情報サイトの運営などを行うエン・ジャパン(4849)は17%近い大幅高で年初来高値を更新しました。第1四半期の売上高が前年同期比26%増、営業利益は52%増と非常に好調で通期予想を上方修正したことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
反発して始まった日経平均ですが、北朝鮮リスクがくすぶる中での3連休の週末ということで警戒した売りも出て小幅に続落となりました。来週も北朝鮮問題の進展をにらみながらのマーケットとなりそうです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)