1.概況
本日の日経平均は49円高の2万81円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場が休場で材料に欠ける展開の中、日経平均は17円安の2万15円と小安く寄り付きました。日経平均は2万円の節目を割り込んで下げ幅を広げると、10時半頃に一段安となり143円安と1日の安値をつけました。前場を103円安で終えた日経平均は後場寄りから徐々に下げ幅を縮める展開となり、再びプラスに転じました。日経平均は引けにかけても堅調で、結局49円高と1日の高値圏で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆4503億円となりました。東証33業種は鉄鋼や非鉄金属など25業種が上昇しました。一方で1%を超える下落となった不動産業など8業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。売買代金トップの任天堂(7974)が1%近く上昇したほか、トヨタ自動車(7203)、SUBARU(7270)、メガバンク3行などがそれぞれしっかりでした。中でもSUBARUは3.7%高と大きく上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)は0.3%安と軟調でした。材料が出たところでは、カジュアル衣料のアダストリア(2685)が3.2%安と軟調でした。6月の既存店売上高が前年比97.3%と冴えなかったことが嫌気されました。一方でオフィス用品のアスクル(2678)が4.4%の大幅高となりました。昨日発表した今期の業績予想が大幅な減益予想だったことで下げて始まったものの、徐々に切り返しプラスに転じました。業績の悪化はある程度想定内だったようです。
【VIEW POINT: 明日への視点】
下落して始まった日経平均は下げ幅を拡大する場面もありましたが切り返し、プラスに転じてほぼ高値引けと底堅さを示しました。2万円を割り込む水準では買い需要が増えてくるようです。本日の米国市場では6月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表されます。9月にも開始されるのではとの指摘もあるFRBのバランスシート縮小についての議論がどの程度進んでいるのか注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)