NYダウ: 21479.27 △129.64 (7/3)
NASDAQ: 6110.06 ▼30.36 (7/3)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は独立記念日の前日で短縮取引となるなか高安まちまちとなりました。原油高を好感してエネルギー関連株に買いが入ったほか、金利上昇を受けて金融株が買われたことでダウ平均とS&P500株価指数は続伸したものの、主力ハイテク株に売りが出たことからナスダック総合株価指数は3日続落となりました。上昇して始まったダウ平均は上値を伸ばし一時210ドル高余りまで買われましたが、引けにかけて上げ幅を縮めると結局129ドル高の21,479ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も5ポイント高の2,429ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は30ポイント安の6,110ポイントとなっています。
2.経済指標等
6月の米ISM製造業景況感指数は57.8と前月から上昇し2014年8月以来2年10ヵ月ぶりの高水準となり市場予想も上回っています。一方で6月の米新車販売台数は年率換算で1651万台となり市場予想を下回りました。5月の米建設支出も前月比ほぼ横ばいの1兆2300億9400万ドルとなり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げました。そのなかでもエネルギーが2%高となったほか、金融が1%を超える上昇となり、不動産や素材も1%近く上げています。一方で情報技術や公益事業などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も2%高となっています。また、原油高を好感してシェブロン(CVX)も2%近い上昇となり、ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェース、シェブロンの3銘柄でダウ平均を60ドル以上押し上げています。また、6月の新車販売台数が減少したものの、市場予想ほどの落ち込みとならなかったことでフォード・モーター(F)が大幅高となっています。身売りで合意したと発表した金融サービスのバンクレート(RATE)も急伸しています。一方でハイテク株に利益確定の売りが出るなかマイクロソフト(MSFT)が1%を超える下げとなりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったうえ、インテル(INTC)も1%近い下げとなっています。また、アップル(AAPL)に加え、フェイスブック(FB)やアマゾン・ドット・コム(AMZN)、ネットフリックス(NFLX)、グーグルの持ち株会社アルファベット(GOOGL)なども下げています。
5.為替・金利等
長期金利は米ISM製造業景況感指数が2年10ヵ月ぶりの高水準となったことで0.05%高い2.35%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ113円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が先月29日と30日に空けた窓(20,044円-20,197円)を埋められるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)