NYダウ: 21467.14  ▼61.85 (6/20)
NASDAQ: 6188.03  ▼50.98 (6/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は原油価格の下落や、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が衣料品販売で新たなサービスを発表したことを受けてのアパレル関連株の下げが重石となり反落となりました。前日終値近辺で上値を押さえられたダウ平均は一日を通して軟調に推移すると61ドル安の21,467ドルと3日ぶりに反落しほぼ安値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント安の6,188ポイントと反落となっています。

2.経済指標等
1-3月期の米経常収支の赤字額は前期比2.4%増の1167億8100万ドルとなりましたが、市場予想は下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、一般消費財・サービスとエネルギー、資本財・サービス、電気通信サービスの4業種が1%を超える下落となりました。一方でヘルスケアと公共事業の2業種が上げています。

4.個別銘柄動向
原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)などのエネルギー関連株が売られました。また、アマゾン・ドット・コムが衣料品を購入前に試すことができる新たなサービスを発表したことで競争激化を警戒した売りからギャップ(GPS)やラルフローレン(RL)などのアパレル関連銘柄が下げ、ギャップは4%近い下落となっています。アマゾン・ドット・コムも小幅に下げています。一方で投資判断の引き上げを受けてマクドナルド(MCD)が買われたほか、決算が市場予想を上回った住宅建設大手のレナー(LEN)も上げています。投資ファンドによる買収で合意したと発表したバイオ医薬品の開発受託などを手掛けるパレクセル・インターナショナル(PRXL)も大幅高となり上場来高値を付けています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い2.15%となりました。ドル円はやや円高となり111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が下げたことから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。年初来高値を更新した後で利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また、中国本土上場の人民元建て株式(A株)のMSCI新興国株指数への採用が決まった中国株の動向も注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)