NYダウ: 20937.91  △43.08 (5/23)
NASDAQ: 6138.71  △5.09 (5/23)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は4日続伸となりました。トランプ米政権が議会に提出した予算教書への反応は具体的な内容に乏しいこともあって限定的だったものの、金利上昇を受けての金融株への買いや原油高でのエネルギー関連株への買いを支えに上昇しました。こうしたなか上値は限定的ながら一日を通して堅調に推移したダウ平均は43ドル高の20,937ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント高の6,138ポイントとなっています。

2.経済指標等
4月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比11.4%減の56万9000戸となり市場予想も下回りました。5月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値も52.5となり市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やヘルスケア、公益事業などの10業種が上げました。一方で一般消費財・サービスが下げています。

4.個別銘柄動向
長期金利の上昇を受けてゴールドマン・サックス(GM)やJPモルガン・チェース(JPM)が堅調で、ゴールドマン・サックスはダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、イラクが減産に合意と伝わったことでの原油高を受けてエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)も小幅に上げています。一方で既存店売上高が市場予想に反して減少した自動車用品販売店のオートゾーン(AZO)が急落しています。決算が市場予想を上回る大幅な増収増益となった高級住宅建築のトール・ブラザーズ(TOL)は上昇して始まり52週高値を更新したものの、利益確定売りが出て下げて取引を終えています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.28%となりました。ドル円は円安に振れ111円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円が円安となっていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が17日と18日に空けた窓(19,601円-19,764円)を埋めるような展開となるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)