1.概況
本日の日経平均は49円高の1万9919円と小幅に上昇し3日ぶりの反発となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇し、ドル円が113円台後半まで円安に振れたことを受け、日経平均は83円高の1万9953円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げると、一時は1万9998円と2万円の大台回復まで2円まで迫りました。ただ、本日の日経平均はそこが1日の高値となり結局2万円を回復できませんでした。その後前引けにかけて上げ幅を縮めた日経平均は一時7円安とマイナスに転じる場面がありました。前場を6円高で終えた日経平均は、後場に入っても小幅高での推移となりました。引けにかけてやや上げ幅を広げた日経平均は結局49円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6603億円と2兆円台後半の商いが続いています。東証33業種は、パルプ・紙や石油石炭製品など22業種が上昇しました。一方で鉱業や不動産業など11業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.9%高となったほか、ブイ・テクノロジー(7717)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)、JT(2914)などがそれぞれ上昇しています。中でもブイ・テクノロジーは昨日発表した決算が好感され9%高となっています。一方で売買代金2位の三菱UFJ(8306)が小幅に下げたほか、半導体事業の売却に不透明感が出てきた東芝(6502)は12%超の大幅安となりました。本日は一部食品株の堅調さが目立ちました。アサヒ(2502)、味の素(2802)、カルビー(2229)、江崎グリコ(2206)などがそれぞれ2%~3%台の上昇となりました。日本郵政(6178)による買収報道で昨日ストップ高となった野村不動産ホールディングス(3231)は、本日は利益確定売りが出て4%近く下落しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
2万円回復目前まで上昇した日経平均ですが、本日も回復はなりませんでした。1つの節目に過ぎないとは言え、回復できずに調整となれば上値の重さが意識される可能性がありやや懸念されるところです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)