NYダウ: 20996.12  △232.23 (4/25)
NASDAQ: 6025.49  △41.67 (4/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な決算を好感して大幅続伸となりました。151ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は一時263ドル高まで買われるなど一日を通して堅調に推移すると232ドル高の20,996ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も41ポイント高の6,025ポイントとなり、前日に続いて史上最高値を更新し初めて6,000ポイントの大台に乗せています。

2.経済指標等
2月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価指数は前年同月比5.9%上昇し市場予想を上回りました。3月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比5.8%増の62万1千戸となり市場予想を上回っています。一方で4月の米コンファレンス・ボード消費者信頼感指数は120.3と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やエネルギー、金融、一般消費財・サービスなどの9業種が上げ、素材は1%を超える上昇となりました。一方で電気通信サービスと公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。なかでも決算で売上高や1利益が市場予想を上回ったキャタピラー(CAT)が8%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、同じく決算で1株利益が市場予想を上回ったマクドナルド(MCD)とデュポン(DD)も買われ、マクドナルドが5%を超える上昇となったほか、デュポンも3%を上回る上昇となりました。さらにゴールドマン・サックス(GS)とウォルト・ディズニー(DIS)が1%以上上昇し、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%近く上げています。この結果キャタピラーとマクドナルド、デュポン、ゴールドマン・サックス、ウォルト・ディズニー、ユナイテッドヘルス・グループの6銘柄でダウ平均を170ドル近く押し上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、中国のインターネット検索大手バイドゥ傘下の動画配信会社と提携し中国市場に進出することが明らかとなった動画配信のネットフリックス(NFLX)が大幅高となり上場来高値を更新しています。一方で大口取引先が契約を更新しなかった薬剤給付管理大手のエクスプレス・スクリプツ(ESRX)が急落しました。加工食品会社のアドバンスピエール・フーズ・ホールディングス(APFH)の買収を発表した食肉大手のタイソン・フーズ(TSN)も財務負担を嫌気した売りで下げています。アドバンスピエール・フーズ・ホールディングスは急伸しました。

5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い2.33%となりました。ドル円はさらに円安に振れ111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて続伸でのスタートとなりそうです。こうしたなか昨日までの3日間で650円近く上昇した日経平均がどこまで上値を伸ばせるのかが注目され、一目均衡表の雲の下限(19,159円)を引けで上回れるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)