NYダウ: 20763.89  △216.13 (4/24)
NASDAQ: 5983.82  △73.30 (4/24)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、フランス大統領選の第1回投票が事前の予想通りの結果に落ち着き、フランスが欧州連合(EU)から離脱する可能性が低下したことから大幅反発となりました。175ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は一時244ドル高まで買われるなど一日を通して高値圏で堅調に推移すると216ドル高の20,763ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も73ポイント高の5,983ポイントとなり、20日に付けた史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げました。そのなかでも金融が2%を超える上昇となったほか、資本財・サービスと情報技術、素材も1%を上回る上昇となりました。一方で不動産と電気通信サービスの2業種が下げ、不動産は1%近い下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでも金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)が3%を超える上昇となったほか、ゴールドマン・サックス(GS)も3%近く上げています。また、キャタピラー(CAT)も2%を上回る上昇となり、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス、キャタピラーの3銘柄でダウ平均を80ドル以上押し上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった玩具のハズブロ(HAS)が大幅高となり、同業による買収提案を受けたと伝わった高級スーパーのホールフーズ・マーケット(WFM)も買われました。さらにアマゾン・ドット・コム(AMZN)も目標株価の引き上げを受けて堅調となっています。一方で同業のCRバード(BCR)を買収すると発表した医療機器大手のベクトン・ディッキンソン(BDX)が財務負担を懸念した売りで大きく下げています。CRバードは買収価格にさや寄せする格好で急伸しました。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.27%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は大幅高となったものの、昨日の日本市場がフランス大統領選の結果を受けて先行する格好で大きく上げていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は北朝鮮の軍創建85周年に当たることからなんらかの軍事的挑発が行われるのではないかと警戒されており、注意が必要です。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)