ダウ平均は直近高値からあっさりと700ドルを超える下落幅になってきました。12/5高値(17,958ドル)から770ドル程度(7/16高値からの下落幅相当)は簡単に下げる試算はあったのですが、とりあえず12/16の終値17,068ドル付近でいったん下げ止まるかが注目です。下げ止まらなければ、7/16高値(17,138ドル)を起点にやや形の悪い拡大波動(ひし形のもみ合い)を形成している可能性があり、その場合は2012年以降の調整値幅(1,067ドル~1,203ドル)を、12/5高値から下げた16,755ドル~16,890ドル程度までは下げることになるかもしれません。ただ、その範囲でしたらチャートの大崩れはないでしょう。

日経平均は17,000円を割り込んできました。年間ベースの「陰陽足」が気になります。年初1/6の始値が1,6147円でしたので、それを下回れば「陰線」、上回れば「陽線」となります。大陽線(前年)のあとによく出る足なのですが、上下にヒゲのある実体部分が短い足になることが濃厚です。
高値からの下げの初動の強さは調整の大きさを測るバロメータにもなりえるため、短期的には様子見が賢明です。当面イメージできる動きは、11/14高値17,520円か、11/4高値17,127円前後を中心としたもみ合いです。11/4高値が中心になるのであれば、16,220円処(100日線処)まで調整が深まる展開が予想されます。12/8高値18,030円を起点とした下落波動がもみ合いの時間軸としての中心になる可能性が高い。
一方、月足の一目均衡表では転換線や基準線の上昇が続く見込みであり、2月・3月あたりから再び上値を試す局面に移行するのではないかとみています。

12/17、リニア中央新幹線の建設工事の起工式があったようです。株価が好位置にあるのは相対的に建設株です。バラツキはありますが・・・
来年は「リニア新幹線」関連がこれまで以上にクローズアップされる公算が大きいです。2027年の開業を目指し本格始動となり、トンネル関連企業に大化け株が出現するのでしょうか。安藤ハザマ(1719)、飛島建設(1805)、トーヨーアサノ(5271)などに注目しています。

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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