日経平均はスパイクボトムのような切り返しの強さです。直近安値を付けた10/17に向けては相場の崩れを気にする向きが多かったようですが、長期の基本波動は裏切らなかった。2013年6月安値を起点とする右肩上がりの下値支持線をサポートに、たった2週間程度で上値抵抗線まで居所を変えてしまいました。先物の買い戻しであっても、大口投資家による現物買いであっても、何でもいいのです。

図表は、以前このコラムで掲載したことがある日経平均の長期チャートです。ドル/円相場は傾斜三角形の上値抵抗線を上回り、加速する展開になりました。加速以外に上値余地ないような状態だったのです。日経平均も同じように傾斜三角形(「第303回 波動がみえた!今年前半の日本株」をご参照ください)を形成する上値抵抗線を上回ると、いよいよ2007年高値18,261円レベルがみえてきます。株式と為替市場は基本的には違いますが、テクニカル分析はいろんな商品に同じように通用するのがメリットです。為替市場にあったことが株式市場にもあるかもしれませんね。

2007年高値は歴史的フシを意味し、上回ると大転換するでしょう。バブル崩壊以降、高値を切り下げ続けた波動でしたが、直前の主要な戻り高値をはじめて上回ることになるのです。目に見えるほどの大きな変化はないかもしれませんが、何かが変わるはずです。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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