5/19付、日本経済新聞によると、2014年3月期の上場企業の配当金が過去最高になる見通しのようです。約2,200社(電力を除く)合計で約6兆3,700億円とか。家計部門は年金や投資信託分をあわせると、2兆円超の配当が家計に入る計算になるということですから、株価上昇によるキャピタルゲインに加え、株主にとっては大きな収入です。

そして、株主といえば、6月の株主総会です。ソニーに対して、米ファンド「サード・ポイント」が経営改革案を提言したというニュースがありましたが、これからたくさん起こりうる典型的な事象ではないでしょうか。そういう声が増えてきそうな気がします。海外投資家はたくさん日本株を買ったので、何とかしてでも高く売り抜けることを考えるでしょう。海外投資家による日本企業への関与は、始まったばかりではないでしょうか。

さて、ダウ平均と日経平均が同じ水準になってきたのは最近の話題ですが、もう一つ、チャート上のポイントがあります。主要な上値抵抗線に近づいてきたことです。
ダウと日経ですが、2000年以降の主要な高値は2000年と2007年の同時期。その高値をつなぐと、ダウのほうは右上がりの上値抵抗線(15,500-15,800ドル前後?)、日経平均は右下がりの上値抵抗線(16,000-16,300円)になります。どちらが先に到達するか? 明確に上回ってくると、一段高への強気サインになりますし、達成できずに反落するケースもあると思います。いずれにしても、米国株の動向が重要であるということです。

ところで、今日の日経平均は大幅に下げました。日経平均先物の方は高値と安値のレンジが1,000円以上に拡大する場面も・・・・
日経平均は上値抵抗線を前にして調整局面に入るのか?「開かないドアを前に少し身を後退させ、ドアに突進する光景」を映画のワンシーンでよくみますが、上値抵抗線を突破するための一時的な後退であればよいと願います。

20130523_DZH_graph.jpg

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ