三連休明け19日より、先物・オプション取引において、大証のナイト・セッション(夜間取引)の終了時間が、23時30分から翌日午前3時まで延長されます。20時から23時30分まで延長した、一年前と同じタイミングになります。
個人投資家として夜間取引のメリットが大きいのは、やはり東京・大阪市場とNY市場の連動性。日経225先物は大証とCMEの清算値に大きな差が生じれば、ギャップが発生する原因となり、個人投資家は取引しづらい。夏時間には米経済指標やNY市場の動きを少し反映することができるようになったため、23時30分まで延長されたことで利便性が向上したことは確かでしょう。
例えば、先週末のナイト・セッション。日経225先物は米雇用統計の発表直前までじり高で推移していましたが、発表直後から急落。発表直前の10160円から10030円(安値は10020円)まで130円一気に下落しました。
日中取引の時間帯ですら、今年に入ってからの一日の値動きは平均で120円程度。ですから、米経済指標の発表からNY市場が開くまでのわずか1時間だけでも、これだけの値動きがあれば収益機会は非常に大きくなります。
一方、来週からは翌日午前3時まで。米経済指標は21時30分(日本時間)に発表されるGDP、雇用統計、小売売上高、耐久財受注などのほかに、ISM製造業景気指数や消費者信頼感指数などは23時に発表され、株価は反応します。その反応が午前をまたぐことはないにせよ、収益機会は多少なりとも増えるでしょうか。
しかし、そこからナイト・セッション引けの3時までは、手掛かり不足から値動きが極端になくなりそう、たぶんですが。NY市場は引け(5時)前1時間あたりから値動きが大きくなる傾向があります。だから、延長3時までではやはり物足りない。NY市場の引けと早く連動させる必要がありそうです。
ただ、NY市場との連動性を強めれば強めるほど、東京・大阪市場の日中時間帯の値動きは益々小さくなる可能性があります。東京が開いても材料がない、といった日が今以上に増えるかもしれませんね。来週の20日(水)、「ナイト・セッション活用のツボ」というネット・セミナーのなかで、もう少し詳しくお話させていただきます。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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