同僚さんの話しですが、あるベテラン・ディーラーが日曜日に本屋にチャートブックを買いに行ったら売り切れだったそうです。土曜日は用事があって行けなかったらしいのです。そのベテラン・ディーラーはかれこれ20年近く、毎週チャートブックを購入しているらしいのですが、「チャートブックが本屋から消える時って必ずといっていいほど天井に近いんだよね、どうして株が上がってきたらみんな買いたくなるんだろう?」と。

 インターネット上のチャートサービスが普及したため、有料でチャートブックを買う投資家は減ったのではないかとも思いましたが、いるんですね。私はなぜか嬉しくなりました。しかし、パソコンのキーボードでコード番号を一個、一個入力してチャートを見るのはとても面倒ですよね。銘柄を登録した一覧画面からクリックする方法もありますが、それだけでは全体を見渡すには限界があるでしょう。元々、登録した銘柄には偏りがあり見逃した銘柄も多いはず。むしろ、見逃した銘柄の方が重要なのかもしれません。

 パラパラとページを捲るだけで1000番台から9000番台までの銘柄チャートが一覧できるチャートブックはとても重宝します。私も未だにそれを繰り返していますが、効果は思った以上のものがあります。テクニカル分析としての話ですけど・・・。
 でも、大体最初からじっくり見ていると5000番台ぐらいで疲れますね。また、最初から欲張って、これも上がりそう、これも上がりそうとしていると、余計な銘柄までチェックし過ぎて、最終的に注目銘柄が多くなってしまいます。気付いたら100銘柄ぐらいになってしまっている。そんな数を一週間で管理できるわけがなくて、せいぜい、30銘柄ぐらいに絞ったほうがいい。
1000番台から9000番台まで全部みると、かなりのお好みの銘柄があるはずですから、最初から妥協せずに厳しい目で見ることですね。ただし、早くパラパラみるだけですよ。保有銘柄や前に売買したことがある銘柄はついつい凝視してしまいがちですが、それもよくないです。変なバイアスがかかってしまうだけです。

 私がテクニカルを勉強した入門書に書いてあったことで、最初に強く頭のなかに根付かせたことですが、ファンダメンタル分析、テクニカル分析ともに価格が動きそうな方向を見極めようとするもので、異なった方法から同じものにアプローチしているだけということです。今さら当たり前と考える方もいると思われますが、ファンダメンタル分析は価格変動の理由や原因を研究し、株価の本来的価値を見出すことです。それが市場株価を下回っていれば株価は割高、逆に市場株価を上回っていれば株価は割安と判断します。
 一方、テクニカルアナリストは価格変動の研究のみに専念します。株価が上昇していれば、供給を上回る需要と強気のファンダメンタルを示すもの、逆に株価が下落していれば弱気のファンダメンタルを示すもの、といった解釈でしょうか。だから、株価の動向をみるだけ、パラパラとページを捲るだけで十分なのです。やっているうちに株価の動きがビジュアル的に取り込めますし、次の段階としてどんな形をしているものが上がりやすいかがわかってきますから。
東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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