イギリスのリーダー(の振りをしていた人たち)のだらしない・情けない行動が続いています。ま、でも、そんなこともあるでしょう。というのは、政治的リーダー(の振りをしていた人たちも含めた彼ら)を選ぶのは人気投票的なプロセスだし、しかも彼らは個人だからです。プロセスも対象も、不安定要素が一杯あります。日本でも似たようなことは起きたし、世界中でこれからも幾度も起きるでしょう。しかし、政治リーダーがこけても、株価は上がったりします。経済もそんなに悪くならないかも知れません。何も変わらず、ポンド(イギリスの通貨)だけが売られる。但しその売られ方にも限界があります。

たかが人間、されど人間。個人ひとりの行動によって世界は大きく変わることがあります。しかしその幅の見積もりが難しい。様々な要因による経済やマーケットの変動幅は、その向きと大きさと、多くの研究の対象になってきました。そしてそれなりの理論、経験知を蓄えてきました。それでも尚、個人の影響だけは、突発的に起きるその始まり方から、特にその影響幅の見積もりに至るまで、とにかく予想が難しいカテゴリーです。基本は、個人の影響の幅には、一般に思われるよりも大きな限界があると考えるべきだと思います。

今年はこれからも色々あるでしょう。マーケットの初期反応を、しっかりと観察することが肝要です。