人と話している時に、色々なことに考えが及びます。座って思索を巡らすのは苦手で、話しながらその場で答えを探して、ダイナミックに思考するタイプです。先日も海外のジャーナリストに日本の状態を説明する時に、金融緩和の意味を考えることがありました。最近日本への注目が上がっているので、今回初めて日本に来たとのこと。来日して既に一週間ぐらい経っていたので、日本の印象を聞いてみました。「ファンタスティック!」-東京の話ではありますが、街の綺麗さ、安全さ、インフラの充実、高い文化・文明度、素晴らしい食、質の高いサービス、等など全てにおいて、本当に素晴らしい所だと感嘆していました。

私は云いました。「そうだろ。でもね、これは最近のことじゃないんだよ。失われた20年などと云われた間もずっと、日本はこんな状態だったんだよ。」そう云うと彼は目を大きく開けて首を振りながら、「そうなんだろうね。なんで日本はそんな風に云われてきたんだろう?」私は答えました。「日本の Quality of Life も Productivity も、過去何十年もずっと高水準を保ってきた。今急に良くなった訳じゃない。しかしこの四半世紀、日本は他国に比べてお金を刷ってこなかった。Quality of Life も Productivity も、日本に来ればあなたのように体感・実感出来る。しかし外から見ているだけでは、結局は数字で計ったものを見るしかない。お金の量が少なければ、お金と云う数字で表現したQuality of Life も Productivity の成績も低くなってしまう。しかし今アベノミクスでお金の量を増やして他国比で正常値に戻しつつあるので、急に数字で見てもQuality of Life や Productivity の成績が良くなって来ている。そういうことなんだよ。」

彼曰く「なるほど。と云うことは、これからは、海外からの投資家にとっても、日本は魅力的な対象になり得るのですね?」この最後の質問は、実は若干微妙ではあるのですが、私は「そうです!」と答えておきました。たかがマネー、されどマネー。私の説明には若干のデフォルメが入っていますが、金融政策は斯くも重要で影響が大きいことを思い知ります。暫くは正常軌道への回帰を続けて欲しいですね。