人は過ちを犯す。組織も過ちを犯す。過去に犯した過ちは、もちろん取り返しの付かないこともあるけれど、それ以上に、未来に向けてそのような過ちが起きないようにしていけるかどうかの能力・認識や決意が、とても重要なのだと、昨今のフジテレビ周辺のスキャンダルを伝え聞いていて感じました。問題が明らかになっても、フジテレビでの企業CMの放映は継続していました。しかし社長会見の後、これでは未来に向けて直らない、と考えた企業が、企業CMの放映をACジャパンのものへ差し替えることで、フジテレビに対して意見を表明したのでしょう。当事者の方も、謝罪声明文を出すまではここまで事態は大きくなっていませんでしたが、その内容が、あぁこれでは認識が甘くて、未来に向けて直していくことが期待できない、と思われて、そして引退まで追い詰められることになったのではないでしょうか。

過去の問題以上に、未来に向けての解決能力があるかが、問われているのだと思います。

もうひとつ感じたのは、同様の価値観だけに囲まれていると、取り返しの付かない所まで、価値観がずれていってしまうことがあると云うこと。だからこそ、違う価値観の、外部の声や目を取り入れることが、とっても重要であると云うこと。世の中の価値観も常識も変わっていきます。それをちゃんとアップデートしていかないと、或る日、完全にずれた価値観になってしまう。そうならないためには、外部に開かれた耳を持っていなければならない。これは組織に限らず、個人でも同様です。

仲間だけと付き合わず、知らない人、違う業界の人、違う年代の人、特に若い人に意見を云ってもらい、それにちゃんと耳を傾けないと、社会からずれた存在になってしまうでしょう。以って他山の石となすべし。私も気を付けます!