閣議決定された成長戦略。私は大いに期待したいと思います。その個別の内容がどうこうではなく、そこにはデフレ脱却と、継続維持可能な社会を実現するための構造改革をしようとする、「意志」が見て取れるからです。

先ずは政府・日銀自らがいじれる大胆な金融政策で弾みを付ける。次にやはりある程度政府がいじれるGPIF(公的年金)の運用方針変更その他で、企業の内部に溜まって寝ているお金を動かそうとする。そして成長戦略は、時期的に云うと中期的なものであり、かつ民間・社会が対応していかねばならないので時間も掛かることですし、政府が直接いじれるものではありませんが、税の変更等でそれを後押しする。そしてラッキーなことに東京オリンピックという需要がある。いくつかの成功例を見せながら、長年残ってきたいわゆる岩盤の改革を行う。長期的には、最大のデフレ要因と思われる人口減に一定の歯止めを掛けようという、日本の歴史上初の政策目標を持つ。短期・中期・長期と、よく考えられていると思います。

これらが全てうまく行くとは決して限らないでしょう。しかしデフレ脱却とサステイナブルな社会を実現しようとする意志がクリアなことは、とても重要だと思います。これらを実現していくためには安定政権が必要ですね。それも含めて、大切に進めていって欲しいと思います。