4日に今日のつぶやきテーマを予告したので、そのまま今年のマーケット展望について簡潔に話したいと思います。因みに詳しくは、2月2日に開催予定の当社お客様感謝デー<日本株と米国株、どっちが強い?>の冒頭で当社チーフ・ストラテジストの広木が「2013年投資戦略アウトルック」を話す予定なので、是非そちらも聞いてみて下さい。

私が思うに今年のマーケットはずばり、リスクを取る人のリターンがいい年だと思います。2012年はあまりにも多くのことがありました。思った以上に悪化した欧州問題や、想定外に悪化した世界中の様々な地域での摩擦、そして予め分かっていたことですが世界主要国での政権交代、最後に日本に於ける想定を若干超えたスケジュールでの政権交代。あまりにも多くのことが起きて、当然の帰結ではありますが、投資家はリスクを回避し過ぎたと思います。その結果(もしくは原因かも知れませんが)金利は下がり、株式市場も為替市場もボラティリティが下がり、株価も今ひとつでした。

しかし多くの問題が収束に向けて動き始め、或いは出口が見え始め、或いは政権交代とそれに伴う政権の安定化から、いくつかの摩擦にも解決に向けた期待が増えてきました。アメリカも2期目に入ったオバマ大統領が、2期目という経験と、3期目はないという達観から、概ねベターな政治運営になっていくことが期待されます。日本に於いてはやはり2回目という経験のようなもの、どう考えてもこれが最後だと思われる達観のようなものから、やはりベターな政治運営を期待したいです。これらのことはいわゆるリスク・オンを促すことになるでしょう。株式などのリスク資産からお金は逃げ過ぎたので、それらリスク資産にお金は戻ってくる年になるでしょう。

日本では3月に日銀総裁交代というイベントがあります。更に夏には参議院選挙という大きなイベントがあります。これらはリスクではなく、それに向けて緊張感を持続できる、政策を打ったり、きちんと政治運営しなければならない、いい牽制、ペース・メーカーになると思います。円安・株高。やはりこれが少なくとも今年前半、夏までの骨太のテーマになるでしょう。

大きな流れは止められません。今はこの流れに乗るべきだと思います。流れが分からない時に流れに逆らってはいけません。一方流れに乗る時は、いつか流れから飛び降りなければいけないと云うことを良く肝に銘じておくべきです。流れの理由を知るべきです。今はリスク・オン。リスクを外さなければいけない事柄が起きるまで、流れに乗るべきではないでしょうか。そう覚悟していれば、夏以降もまだ乗れるかも知れません。一方もっと早く降りなければいけない状況もあるかも知れません。いずれにしろ今年のマーケットは楽しそうです!