ダボス会議は、やはり大きくなったという印象があります。会場が増築されている。人数が多い。それに応じて様々なシステムも変更されています。セキュリティーとか、セッションの数とか。しかし人数が増えたことによる決定的な違いは、各セッションの在り方が変わったことでしょう。
ひとつひとつのセッションは、部屋に100から150人程度が入り、前方で3~5人ぐらいが3~4割の時間パネルディスカッションをして、残りの6~7割はフロア(聴いている人)との質疑応答・ディスカッション、と云うフォーマットは変わらないのですが、恐らく全体の人数が大きく増えたために、それは来る人の幅が広がったと同時に、各テーマを理解する或いは問題意識を持つ深さにも幅が出て、パネルとフロアの構成員の議論に取り組める資質に、以前より差が開いた様に思われます。"フロアとのディスカッション"と云うよりも、"フロアがパネルに質問して答えを聞く"と云うような感じが強くなっていました。
これを直すのは中々難しい問題で、一方規模を維持するためには致し方ないことなのかも知れません。或いは敢えてこのような変化を受け入れ、クラブ的な会議からの脱却をしている(或いは果たした)のかも知れません。もう少し観察したいと思います。