IR(機関投資家向け説明)でロンドンに来ました。これからニューヨーク、ボストンと回ります。全て合わせて約一週間です。当然のことですが、ロンドンには飛行機に乗って来ました。約12時間、空の上。慣れてしまっていますが、不思議なことです。

飛行機の中では、今では色々なことが地上と同じように出来ます。機内食だけでなくうどんが食べられたりシャワー付きトイレがあったり、そしてもちろん多くの映画を見ることも出来ます。さながら普段の暮らしと違わないようでありますが、気圧が低いこと、時差がどんどん付いていくこと、何よりも地に足が着いていないこと、といった大きな違いがあります。しかし一番の違いは、12時間も一人で考え続けることが出来る、或いはそうしがちなことかも知れません。

長時間飛行機に乗る時は、空港で必ずゴルゴ13と、雑誌と、文庫本を1-2冊買います。離陸時にゴルゴ13を読み、映画を見て、雑誌を読み、最後に文庫を読み始める。そして大体ずっと"ながら"で考え事をしています。もう20年前くらいの時に、そのように考え事をし、深く思いつめて書いた文章が、今でも2-3残っています。昔からそういうタチなのです。

飛行機の上は、考えを若干先鋭にし過ぎる効果があるようです。やはり気圧が低くて地に足が着いてないからでしょうか。今回も色々と考え事をしていました。人は考えるから人であるとは云いますが、考えない時間も欲しいなぁ。考えない場所は、飛行機の上ではなく、やはり海の中や海辺でしょうか。今年は海より空の方が圧倒的に長かった。来年はバランスを変えてみようかな。