今日は思わず「個人的な思い」であらゆる未発表事実、インサイダー的情報、風説の流布になりかねない事柄を書こうかと思いましたが、思いとどまってもう少々マシなことを書きます。酔っ払っていれば、居酒屋であれば、「個人的な思い」で様々なことを書き綴ったかも知れませんが、それなりの数の方々が読まれているので、社会人としての意識から、思いとどまりました。やっぱり思いとどまらないとね。

さて、今日の本題、ローカル・ルール。日本の資本市場の最大の問題は流動性の低さにあると、私はかねて考えてきました。日本の市場の規制をする時に、アメリカの規制を輸入しがちですが、彼の国には流動性がある中での規制であり、此の国では流動性がない中での規制なので、出発点が大きく違うと云うことを認識すべきだと思います。日本は規制によって流動性が下がることを回避すべきです。正しく云うと、流動性を下げないように配慮・工夫して規制することが重要だと思います。

市場の規制でひとつ気をつけなければいけないのはローカル・ルールです。マーケットがグローバル化していく中で、日本だけがローカル・ルールを持っていると、他国の市場に流動性を盗まれかねません。日本企業の株式を、議決を最大の目的として買っている投資家は少ないでしょうから(少なくとも流動性を供給する投資家の中ではそのような目的は低いでしょう)、例えば他国の市場で日本企業の株式と同じ値動きをする金融商品が安心できるプラットフォームの上で、かつ世界標準の取引ルールで売買機会を提供され、一方日本においては特別な厳しいローカル・ルールがあったらどうなるでしょう。合理的に考えて、日本企業の株式の流動性ですら、日本から離れていく可能性があるでしょう。このような規制には注意すべきです。資本市場の効能を国益に繋げるためにも、このようなことには慎重に、そして戦略的に対応すべきです。

何事もグローバルな枠組みの中で考えないと、木を見て森を見ないことになる時代ですね