古くからの知己に会うことは、とても幸せなことです。居心地が良く、安心します。これは私に限らず、多くの人が同じように感じるのではないでしょうか。少なくとも私の回りにいる人達からは、そう云う感想をよく聞きます。そしてその人達がよく云うもうひとつの感想は、「みんな変わらない」と云うものです。「全然変わらないねぇ」「君こそ!」と云う会話があちこちで起きていることでしょう。
私はこれを人間相対性理論と呼んでいます。実は会話の主である二人は、二人とも変わっているのです。しかし同じように変わっているので、お互いは変わっていないように見えるだけなのです。これは外見だけのことを話しているのではありません。内面も然り。
二人の外から見ると、二人とも変化している。二人から外を見ると、大きな変化が認められる。相手と外界の関係の変化は、即ち自分と外界の関係の変化を示唆しています。知己との出会いは、そう云う意味で己を知るいいきっかけになると思っています。知己はいいものです。