以前にも一回つぶやいたことがありますが、ここ数年、新しい小説も読むようになりました。飲食店の趣味同様、私は案外古風です。即ち飲食であれば、日本食を中心とした伝統的な食べ物ばかり、且つ一度気に入ればその店ばかり行き、あまり新規開拓はしません。小説の類も古典が中心、しかも作家の数は殆ど拡げず、お気に入りの作家のものばかりを読む、ものによっては繰り返し読む。そう云った感じです。

ところがここ数年、新しい作家の作品もパラパラと読むようになりました。評判を聞いたり、或いは全く知らない中でパラパラと本をめくって、気に入りそうな本を探す。そして初めて読む作家については一冊だけ買う。読み始めて、気に入らない場合は速やかにストップ。そしてその作家の本は二度と買わない。逆に気に入ると、続けざまに買って読み続ける。とまぁ、そのようになります。
気に入った作家に出会えた時は、新しい友人が出来たような気分になります。そうです、小説家は私にとって友人のような存在なのです。付き合い始めは慎重だけど、一度意気投合するとずっと付き合う。暫く会わない時期もあったり、無性に会いたくなる時もあったり、或る時は来る日も来る日もベッタリだったり。最近も気になる小説家に出会いました。そう云う時は、とっても得をした気持ちになります。

ひとつ面白いのは、お気に入りの作家は、生存していない人は全て男性、生存している人は全て女性なのです。どんな含意があるのか、自分でも興味深いのですが、今日はこれ以上掘るのは止めておきます。