T9って御存知ですか?アメリカのTegic Communicationsと云う会社が開発した単語予測型の文字入力方式のことで、元々は英文を短縮入力するためのものらしいのですが、日本語の場合は、子音だけで入力して、単語を予測するものです。あかさたな・・だけで入力する。例えば投資なら、「たあさ」(携帯のキーだと413)とだけ打つと、いくつかの選択肢が展開され、望みのものを選択します。他にもいくつかのルールと云うか、ファンクションがあるのですが、基本はそう云うことです。日本語の場合、ひとつひとつの五十音をキー入力するには、それぞれ二つの情報(何行の何段目)を入れなければいけない訳ですが、T9の場合はそれが一つの入力で済みます。

最近携帯を買い換え、このT9なるものに初めてトライしてみました。最初は???状態だったのですが、慣れるとやたら速い。それはその筈です。基本的な入力キー数が半分な訳ですから。しかしこの慣れる過程が、なんとも不思議で、自分ながら、人間と云うのは面白い、良く出来たイキ物だと感じました。楽器の演奏が出来るようになる過程も同じでしょうか。脳の適応力は凄まじいものです。その限界を超えて機能を設定すると、天才を除いて何人も使いこなせない。一方設定の場所が限界の内側過ぎると、折角の脳の適応性を利用し切れず、効率的なものが作れない。ちょうどいい辺りに、機能設定するのが、この手のモノを作る人たちの腕の見せ所でしょうか。

私としても、いい刺激を受けて、脳の使っていなかった領域が活性化されたようで、妙に気持ちいいのです。偶には、いや常に、新しいことにチャレンジするのは、いいことですネ。