因果と云うと思い出すのは「ローマの休日」です。なんじゃ?最後に「ローマの休日」を見たのは、多分小学生の頃、NHKの名画座だったと思うのですが、グレゴリー・ペック扮する記者が、オードリー・ヘップバーンが演じる王女のおてんばぶりと楽しいデートの様子を隠し撮りした写真のことを、王女の前でカメラマンと話す時に、「印画紙」と云ったのを王女に聞かれ、とっさに「因果のもので云々てことさ」のように誤魔化した場面です。
もちろん原語である英語では違う言葉で誤魔化している筈で、日本語のスーパーの中だけの話です。とりわけ重要な場面でもないのですが、何故かそこだけ妙に鮮明に憶えています。映画の話とは全く関係がないのですが、この因果、最近聞いた中でほほぅと思ったのは、クレーンの話です。超高層ビルの建設に欠かせないクレーン。現在世界中のクレーンの多くがドバイに独占されていると云われています。その率、4分の1とも3分の1とも。その結果、最新鋭のクレーンのレンタル代が高騰し、ニューヨークの摩天楼の建設・修理には比較的安い旧型のものが使われているとか。それが最近連続して起きた、マンハッタンでのクレーン落下事件の遠因であるとか。
本当だとすると、まさに因果なものです。しかしどんな事象にも、原因と結果の関係があるものです。マーケットも然り。常に想像力を働かして、色々な因果を見つけたいですね。