今朝の日経新聞の経済教室、冨山和彦さんの書かれていたことは、正に的を射ており、私も全く同感です。日経新聞による要約は『拝金主義を非難する声もあるが、実際の日本経済は「カネを稼ぐこともできない国」になりつつある。世代間対立や既得権をめぐる対立の解消こそが焦点である。真の「品格」とは数の力で劣る後世世代に思いをはせ、将来「食えない国」に転落するのを回避することであるべきだ。』と云うものです。
私は冨山さんの見識と勇気を尊敬し、その内容を称讃させて頂きたいと思います。冨山さんは、国家と国民経済の衰退に歯止めが掛からない理由のひとつとして、現行の選挙制度や一票の格差が放置されていることにも触れ、世代別の議員定数も解決案のひとつとして論じられています。これもまた蓋しもっともで、僭越ながら私も以前からそう考えてきました。日本は沈下しつつあります。私たちはその当事者であり、後世世代に対してSteward・受託者のような責任があると思います。じり貧の縮小均衡案ではなく、先ずは国際競争力を付け、成長し、分配すべきパイを大きくすることを論じなければいけません。そしてそう云った議論が、自由に、安全に、建設的になされなければ、またその前提として、なされ得る環境が担保されていなければいけません。
今朝の冨山さんのような声がもっと出され、聞こえてくること、そして他人事ではなく、自分も当事者としての自覚をもって行動し発言していくことが大切であると、そう再認識した朝でした。