年末の季節感が希薄です。「もう〜い〜くつね〜る〜とーお〜しょうが〜つー♪」と歌えるタイムゾーンに入っているにも関わらず、全くそう云う気になりません。私だけでしょうか?
しかし周りに「あと数日で正月が来ると云う実感のある人!」と聞いてみても、殆ど反応がありません。一人だけ「実感がある」と云うので理由を聞くと、お年玉の準備をしたからとのことでした。
そうです、準備をしないから、実感が湧かないのです。新年を迎えるための準備は、12月13日から始まると云いますが、古式伝統に則った「待つ」行為は、今では一般に「門松」程度になってしまいました。その結果、
28日頃迄、雰囲気が出ないのでしょう。
これはやはり、正月三が日でも、コンビニは開いているし、デパートもすぐ開くし、食べ物を予め準備しておく必要がなくなったことが、大きな理由ではないでしょうか。

しかし季節感がなくなるのはとても残念なことです。季節感と云えば、一年を通しての「食」にも、季節感が希薄になってきています。これらはどれも、流通の革命や冷凍保存技術の進歩が、皮肉な結果に繋がっているものと思われます。歳を取った所為かも知れませんが、これからは敢えて毎月の行事などを大切にし、食にも意識的に季節感を導入したいと思っています。

特に食に関しては、旬にこだわるのは、一見窮屈で不便なようで、実はもっとも美味しくて、その時節の身体に必要なものを、もっとも安く摂り入れることに繋がることでしょう。四季があり、伝統もある国に生まれたことを、もっと大切にしていきたいと思います。