松坂大輔が、ようやく勝ちました。プレーオフになってからいいところがなかった、と云うかシーズン中も、前評判に較べて必ずしも目を見張る活躍をしていた訳ではないので、正に面目躍如たるものでしょうか。プレーオフ7戦目に自分の番が回って来るとは、そしてその試合の勝ち投手になるとは、本当に運の強い選手です。
しかしここで思うのは、本当にこれは「運」なのだろうか、と云うことです。登板させるさせないは、監督の権限でしょう。登板すれば、極めて乱暴な云い方を敢えてさせてもらえば、勝つか負けるかは2つにひとつです。登板して勝てば面目躍如。負ければボロクソに云われる。しかし登板しなくても、やはりボロボロには云われたでしょう。このような状況下で、松坂を登板させたことに、松坂が勝ち投手になったこと以上に、私は興味を持ち、感心します。
1億ドルのプレッシャーは、必ずしも松坂本人が創り出した訳ではありません。しかしそのプレッシャーと云うか呪文に打ち克つことが出来るのは、松坂大輔しかいません。そしてその克服の機会、自らの価値を証明できる機会を提供してあげるところに、アメリカらしさを感じます。最後はやはりワールド・シリーズで大活躍をし、単に勝利投手になるだけではなく、自らの力でチームを勝利に導き、本当の意味での面目躍如、オーナー、監督、チームメイト、ファン、全ての期待に応えて欲しいと思います。頑張れダイスケ!