早稲田大学が来春から、新入生対象に日本語の文章講座を開くそうです。新入生全員約1万人のところ、来年度は2〜3000人程度、数年後には新入生全員に対して実施する計画とのこと。学生達が論理的に考え表現する力が落ちていて、深い議論をすることが難しくなってきていると云う認識から行うことで、例えば新聞記事に関して賛成や反対の立場から論点を書かせて添削したりするそうです。

問題認識は分かりますが、問題解決の方向に関しては、若干悩まされます。本来「日本語で論理的に考え、話し、書く力」は、小中学校の「国語」で身に付けさせるべきものであって、高等教育機関、或いは研究機関である大学で、そのようなことを教えなければいけないとは、何とも情けないことです。しかし根治療法の前に先ずは対症療法をしなければいけないので、しょうがないのでしょう。

一方で思うのは、人口構成が縦に長くなって来ている現代に於いては、そもそもの「何歳で何をするか」と云う適齢期のようなものが、上へ伸びてしまっている気もします。子供が冒険をする歳から、就職する歳まで、更にその他モロモロ。これは寿命が長くなるに連れての生理現象と云うよりは、上がつかえている中での自然の抑制でしょうか?高齢化社会にまつわる問題は、こんなところにも表れているのですね。