米国のサブプライムの問題が大きく報道されています。今迄に何度も何度も金融市場では問題が起き、その度に最先端の金融工学等を使い、新しいリスク管理の手法や仕組み・制度が作られてきました。しかしそれでも尚、常にまた、リスク管理の想定を越えた問題が起きます。何故でしょう?これは基本的に、金融工学なるものが、過去のデータを元に、確率的に過去の平均値を計算し、それを未来の平均値としているだけだからです。実際には時間の経過と共に、即ち未来に向かっていく中で、事象の中心値は変わっている可能性があります。或いは中心値は変わらなくとも、未来の事象のバラツキ方が変わっている可能性があります。

過去のヒット曲の傾向分析から、必ずしも未来のヒット曲が作れないことは感覚的に分かりますが、こと金融になると、過去の経験分析によって未来をコントロールできると思ってしまうところに問題があります。複雑系物理学の有名な実験で、無振動・無風状態の体育館で、天井の一定の場所から砂粒を落とし続け、床に出来る砂山が、いずれ崩壊というか雪崩を起こす様子を観察したものがあります。全く同じ条件で、何万回この実験をしても、砂山が崩れるタイミング、崩れる形、崩れる規模は、常に違う結果となります。臨界点に達したものが、いずれ崩れることは分かっていても、どのようなタイミング・形・規模かは、決して予測できないのです。マーケット(金融市場)の崩壊のプロセスも、これと同じだと、考えられています。

ですからリスク管理は、過去の延長上には構築不能で、例え過去経験から見て想定外の崩れ方をしても大きな問題とならないように、リスクの先を分散するしかないのです。そして分散は、同質のものにいくら分散をしても全く意味がありません。異質のものに分散しなければいけないのです。この問題は、簡単なようでとても難しい問題です。世界中の多くの金融機関が、何度も同じ間違いをしてきました。今回を契機にも、恐らく治りはしないでしょう。しかし賢明な投資家は、この問題をきちんと理解するべきだと思います。

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詳しくはこちら→ http://www.monex.co.jp/Etc/topslide/guest/G800/new2007/news710d.htm
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・・・年1.00%「個人向けマネックス債」重要事項・・・・・・・・・・・・・
債券取引には一般的に以下のリスクがあり、元本および利金が保証されているものではありません。したがって、お申し込みの際には、ご購入を検討されている債券の特性について十分に把握し、お客さま自らの資力、投資目的および投資経験等に照らして判断することが肝要です。

[価格(金利)変動リスク]
途中売却の場合、市場金利の上昇等や、債券のうち他の資産を裏づけとして発行されるものは、その裏づけとなる資産の価値の変動に伴って、債券価格が変動することにより、購入価格に比べ売却価格が下落し、投資元本を割り込み、損失を被ることがあります。 購入単価が額面を超えている場合、償還時に償還差損が発生し、投資元本を割り込み、損失を被ることがあります。償還期日の前に中途で償還されることがあり、その場合、購入された価額と償還価額との差が生じることにより、投資元本を割り込み、損失を被ることがあります。
[信用リスク]
発行者の経営、財務状況の変化およびそれらに対する外部評価の変化などにより、元本や利息の支払い能力(信用度)が変化し、債券の価格が変動することに伴って、投資元本を割り込み、損失を被ることがあります。

[流動性リスク]
流動性の問題から、売却希望後直ちに売却換金することが困難な場合や売却価格に悪影響が及ぶ場合があります。

詳しくは目論見書、契約締結前交付書面をご覧ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・個人向けマネックス債<円高時豪ドル償還型>に関する重要事項・・・・
□リスク
[価格変動リスク]
途中売却の場合、市場金利の上昇等に伴って、債券価格が変動することにより、購入価格に比べ売却価格が下落し、投資元本を割り込み、損失(元本欠損)が生じることがあります。
[信用リスク]
発行者の経営、財務状況の変化およびそれらに対する外部評価の変化などにより、元本や利息の支払い能力(信用度)が変化し、投資元本を割り込み、損失(元本欠損)が生じるおそれがあります。
[為替リスク]
償還時の豪ドル円為替レート(償還日の5営業日前の東京時間15時の豪ドル円為替レート)が当初為替レートより円高であった場合、償還は当初為替レートで換算された豪ドルで行われます。その際、為替動向により円換算での投資元本を割り込むことがあり、損失(元本欠損)が生じることがあります。

□手数料等
・購入対価がかかりますが、取引手数料はかかりません。
・豪ドルでの償還が確定した際に、円でのお受取を希望された場合、為替手数 料として1豪ドルあたり70銭の為替手数料がかかります。
詳しくは目論見書、契約締結前交付書面をご覧ください。
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