今日は土用の丑の日です。今年の立秋が8月8日で、その18日前、即ち7月20日が土用の入り、そして土用の最初の丑の日が本日「土用の丑の日」です。「土用の丑の日は鰻を食べる」と云うのは、平賀源内が鰻屋さんのために考案した宣伝用コピーであったと云うのは有名な話ですが、うなぎは夏バテに効くビタミンを多く含み、且つエネルギーも高いので、今頃食べるのにちょうど良い食材です。

しかし、今日の話題は「穴子」です。穴子は鰻の仲間のようなもので、近頃は鰻の高騰によって見直されているようですが、お寿司屋さん以外ではあまり見かけない食材です。しかし穴子は色々な食べ方のある、今頃が旬の美味しい魚です。先ず誰でも知っているのがあの蒲焼き風のもの。蒸したあとに焼き、穴子で作ったツメを塗る。つまみに良し、寿司に良し。あまり知られていないのが、鱧の湯引きの様に調理し、やはり鱧同様に梅肉などで食す。これがまた鱧よりも歯応えがあり、若い感じがして、初夏らしくて美味しいものです。
そして何よりも私が美味しいと思うのは、穴子を天日で半日から一日ほど干し、焼いたもの。これが香ばしくて、上品で、中々の一品です。穴子はそれほど高い食材ではないし、湯引くのも、店のベランダか庭で干すのも、手間もコストも掛かりそうにありませんが、お目に掛かることは何故か少ない。今回の鰻問題がきっかけで、このような食べ方がもっと一般化するといいなぁと思います。