今日は阪神大震災から10年目です。朝からテレビでも新聞でも、その関係の報道が多くなされています。ひとつ気になったのは、当時の首相であった村山富市氏のインタビュー記事です。御本人も既に80歳ですし、あくまでも「記事」ですから、その内容の本来の微妙なニュアンスを読者が把握できるとは限らないのですが、それでもやはりその内容にビックリ、というか驚嘆しました。
記事によると村山さんは、午後3時になって「死者は300人」と聞き、初めて「ええっ!」となったというのです。当時私は現役のトレーダーでしたが、朝は早目に会社に来て、様々なルートで情報を集め、正午頃までには大体の状況を把握すると共に、この災害が日本のGDPに与える影響などを試算し、NYからかかってくる本社の責任者の電話に対して説明をしつつ、東京オフィスの持つポジションのリスク管理を進めていた記憶があります。
この違いは何でしょう?村山さんは嘯いているだけでしょうか?真偽を確かめたい気持ちと、知りたくない気持ちと、いずれにしろ今は違うと信じたい気持ちと、その他諸々複雑な感情を持ちました。