以前に東京の「○○町」をマチと読むかチョウと読むか、法則性が見いだせない旨書きましたが、最近知人から「東京の地名がわかる事典」という決定的な本を教えて頂き、数々の疑問が霧が晴れるようになくなりました。(因みに現在の行政区域としての町は、フォサマグナの右側ではマチ、左側ではチョウと読まれるのは、以前に書いた通りです。)
江戸に於いてはマチとチョウは、身分を区別するものとして明確に意識して使い分けられていたというのです。町人が住む場所はチョウ、御家人などの幕臣・武家が住む場所はマチだそうです。これは地名だけでなく、行政組織に於いても町人関係のものはチョウ○○(町代など)、武家関係のものはマチ○○(町与力など)と使い分けられていたそうです。例外は江戸の先住民が住んでいた地域はマチであったり、将軍家の親衛隊が住んでいた番町は元々番丁であることからチョウであるなど、ほんの少数とのことです。いやはや勉強になります。他にも築地は本願寺建立のために埋め立てた地であるので築地であったり、佃も元々は築田であり、月島も築島であったなど、東京の地名の由来が本当によく分かります。地名から往時を偲ぶのは、趣があっていいですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。