市場は大荒れです。新しい金融相と不良債権処理プロジェクトチームの人選が原因でしょう。今までの永田町・霞ヶ関の常識とは違う考え方を持った人が含まれているからです。問題はこの嵐のあとに何が見えてくるかです。いや、正しくは嵐が本当に起きるのか、その嵐の直後に何が残るのか、そしてその結果として将来に何が見えてくるのか、の三点です。
しかしここで一つ覚えておくべきことがあると思います。キリンの首は徐々に伸びた訳ではありません。首の長い異種が突然現れて、その異種が既存種を淘汰したのです。生物の進化の歴史は常に同様です。違う言い方をすると、異種の登場しない種、ジャンプしない種は、必ず滅亡します。異種が常に勝ち残る訳ではありませんが、異種の発生しない種はいずれ他の種に滅ぼされてしまう訳です。この嵐が正しい異種であることを望みます。そして先日の台風のように猛スピードで蛇行しないで直進してくれることを願います。そうであれば、戦後もっとも強いと言われた台風も、さして苦ではありませんでしたから。