かつてフュージョンが一世を風靡した頃、或いはその夜明け前の頃にクルセイダーズという人気グループがありました。そのキーボードを弾いていたのがジョー・サンプルです。先週来日していたので例によって夜遅くに聴きに行きました。上手なジャズ・プレイヤーはよくいますが、歌心のあるプレイヤーはなかなかいないものです。自ら弾くメロディー・ラインが美しいだけでなく、グループ・メンバーの選び方にもセンスは出ます。おしゃれなドラム、味のあるボーカル。フュージョンというか、新しいタイプのピアニストとして認知されている彼ですが、もし50年代にプレイしていたらきっとパーカーなどと一緒にうたいまくっていたことでしょう。とても「おいしい」ステージでしたが、一つだけ気になったのはピアニストには珍しく腕時計をしたまま弾いていたことです。やはりいいプレイヤーはどこか変人なのでしょうか。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。