東京市場まとめ

1.概況

日経平均は703円安の60,374円と、大幅続落で寄り付きました。人工知能(AI)規制に前向きとされる民主党が米中間選挙で大勝したことで、関連銘柄に売りが殺到しました。序盤から売りが優勢で推移した日経平均は10時25分に4,332円安の56,745円でこの日の安値を更新しました。

前引けは3,219円安の57,858円となり、後場も安値圏で推移しました。最終的に3,643円安の57,434円をつけ、過去3番目の下げ幅で取引を終えました。

TOPIXは232ポイント安の3,707ポイントで反落、新興市場では東証グロース250指数が42ポイント安の709ポイントで6日続落となりました。

2.個別銘柄等

ローム(6963)は15.0%安の2,759円をつけ、5日続落となる大幅安となりました。5日、2027年3月期(今期)の営業利益が前期比4.6倍の500億円になる見込みと発表しました。従来予想の300億円(同2.8倍)から大幅に上方修正となったものの、市場予想を下回ったことに加え、全体の地合いの悪さも相まって大幅安となりました。

ダイキン工業(6367)は1.5%高の21,790円をつけ、逆行高となりました。5日、2027年3月期(今期)の当期純利益が前期比2%増の2800億円を見込むと発表しました。従来予想の2780億円(同1%増)から上方修正となり、年間配当は従来から10円引き上げる370円に増配し、これらを好感した買いが入りました。

日本たばこ産業(2914)はストップ安水準となる19.3%安となる6,269円をつけ、大幅安となりました。5日、ロシアのプーチン大統領は、同社のロシア現地法人4社をロシア企業による一時管理下に移す大統領令に署名しました。事実上経営権を失うこととなり、ロシア事業が減損の対象となるリスクなどから売りが殺到しました。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は6.5%安の3,224円をつけ、大幅反落となりました。米国での人工知能(AI)投資の制限による世界的な景気減速が懸念されているとの見方から、景気敏感株の代表である銀行株に売りが膨らみました。

クラウドセキュリティーのHENNGE(4475)はストップ高水準となる22.1%高の2,211円で大幅高となりました。5日、2027年9月期(今期)の営業利益が前期比18%増の26億円になる見込みと発表しました。直近ではサイバー攻撃による被害などから、注目が集まりやすい中で、増益を好感した買いが入りました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は3,643円安で過去3番目の下げ幅を記録しました。人工知能(AI)・半導体銘柄を中心に下落幅が大きく、その他の銘柄も全面安の展開となりました。短期的な売られすぎが意識される中で、来週に向けて今晩の米雇用統計の発表や、日銀の植田総裁がIMF主催のイベントにて行う講演などが注目材料にあげられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)