東京市場まとめ

1.概況

日経平均は284円高の64,498円と反発して取引を開始しました。米長期金利が低下したことで、前日の米国市場では主要3指数が揃って上昇しました。半導体株などが買われた日経平均は555円高の64,769円で前引けとなりました。

後場は一段と上げ幅を拡大する展開で、節目の65,000円を上回ると14時52分には967円高の65,182円をつけ、この日の高値を更新しました。その後は伸び悩んだものの、最終的に806円高の65,020円で大引けとなりました。

TOPIXは1ポイント高の4,103ポイントで続伸、新興市場では東証グロース250指数が20ポイント高の796ポイントで5営業日ぶりに反発しました。

2.個別銘柄等

ソフトバンクグループ(9984)は11.8%高の5,590円をつけ、大幅続伸となりました。個人投資家向けで最大規模となる1兆円の社債を、利回り年4.75%で発行すると発表しました。一部には同社の財務健全性が懸念されるなかで、今回の起債の影響も限定的といった見方に加え、韓国総合株価指数(KOSPI)や台湾加権指数が堅調に推移したことが株価を押し上げました。

商船三井(9104)は3.1%安の6,969円をつけ、反落となりました。長期金利上昇の一服を受け、バリュー(割安)株の海運株からグロース(成長)株が多い人工知能(AI)・半導体関連への資金シフトが見られました。

ファナック(6954)は3.0%高の5,931円をつけ、続伸となりました。3日、外資系証券が、同社の投資判断を5段階で真ん中の「ホールド」から上から2番目の「アウトパフォーム」に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは2026年7-9月期業績について受注が過去最高水準となり、営業利益は会社計画を上回るとの見方を示しています。

明治ホールディングス(2269)は2.9%安の4,408円をつけ、反落となりました。4日、総務省が7月の家計調査にて、2人以上世帯の消費支出は物価変動の影響を除いた実質消費が前年同月比3.6%減と8ヶ月連続のマイナスであったと発表しました。加えて、足元で高値を更新していたことで、利益確定の売りが出ました。

AI活用によるDX支援会社のABEJA(5574)は5.7%高の3,075円をつけ、4営業日ぶりとなる大幅反発となりました。3日、AIがロボットを自律的に制御する「フィジカルAI」を活用し、ロボットによる荷物の認識から積み込みの自動化に成功したと発表し、これを材料視した買いが入りました。同社は東日本旅客鉄道(9020)と連携し、港区高輪の再開発地域「高輪ゲートウェイシティ」の建物内の荷物配送への導入を目指しています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は1.3%高で5営業日ぶりに反発となりました。金利上昇の一服が投資家心理の改善に寄与しました。

明日に向けて、今晩に発表される8月分の米雇用統計が注目されます。前日には、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事の発言がハト派寄りであったことが株式市場に好感されました。雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比55千人増と見込まれている中で、雇用の弱さが示されるかが焦点となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)