日経平均は先月6月25日に72,366円で取引を終え、終値ベースの最高値を更新しました。その後、半月程度は伸び悩む展開となっており、先週7月10日の終値は最高値比5.3%安の68,557円となっています。ここまでの株高をけん引している人工知能(AI)・半導体関連銘柄にも陰りが見え始め、日経半導体株指数はここ3週間ほど軟調に推移しています。一方で金属製品や金融、サービスなどが相対的にアウトパフォームしており、より広範なセクターへ物色の変化がうかがえます。
今回は、セクターワイドに7月3日にも米国株にて取り上げた「業績見通し改善×高い収益性」の観点で企業のクオリティ(総収益性)を考慮した銘柄をピックアップします。
<抽出条件>
・TOPIX構成銘柄(除く銀行業・保険業・その他金融業・証券商品先物業・不動産業)
・12ヶ月先予想PER(株価収益率)が過去10年平均および過去5年平均を下回る
・市場におけるEPS(一株あたり利益)予想の上方修正が下方修正を上回る(過去3ヶ月)
・各業種において総収益性(粗利益÷総資産)が高い銘柄を抽出(計36銘柄)
スクリーンニングされた中でも注目銘柄は、コンクリート杭などを中心に基礎建設大手のアジアパイルホールディングス(5288)やサンリオ(8136)があげられます。前者は2026年3月期(前期)の営業利益が2.5倍と大幅増益を達成したほか、2027年3月期(今期)も増収増益、前期から15円増配の1株70円と大幅増配を見込んでいます。また、サンリオは元役員の不適切報酬問題から決算発表が遅延していたものの、6月23日に発表した2027年3月期の業績見通しでは当期純利益が前期比16.8%増と二桁以上の増益を見込んでおり、ガバナンスの懸念とは裏腹に堅調なガイダンスを示しています。加えて注目度の高いサンリオキャラクター大賞が発表され、2026年は7064万票(2025年6316万票・2024年5707万票)と過去最多の得票がされたと報じられています。独自のキャラクターIP(知的財産)展開が功を奏しており、クオリティ(総収益性)の向上に寄与していると考えられます。
