先週(2026年7月27日-31日)の日経平均はボラティリティーが高く、29日には一時は60,448円まで下げた一方で、31日終値は64,362円と乱高下する展開となりました。東京エレクトロン(8035)やキオクシアホールディングス(285A)の決算も発表され、再び半導体関連銘柄が浮上していく期待感もある中で、ここにきて高配当銘柄が堅調に推移しています。そこで今回は、高配当株に注目してみます。

ファイナンスの世界では理論株価の算定として、配当成長モデルが有名です。配当成長モデルとは、配当といった将来受け取るキャッシュフローが定率成長する、定率成長モデルや、高成長フェーズから安定フェーズを考慮した二段階成長モデルなどに分類され、それぞれの成長率で配当が上昇していくと仮定し、その将来に受け取るキャッシュフローの現在価値合計を試算することで理論株価を求めるものです。また今回注目する定率成長モデルでは株式の期待収益率を『予想配当利回り+配当成長率』と試算されます。つまり、今回の投資のヒントでは過去3年の配当の成長実績と予想配当利回りの高い銘柄を抽出することで、近似的に期待収益率の高い銘柄を抽出するものです。

<抽出条件>
・TOPIX500構成銘柄
・2024年-2026年の過去3年のDPS(1株当たり配当金)年率成長率がすべて10%以上
・2027年の市場予想ベース配当金成長率が10%以上
・2027年市場予想ベース配当利回りが3%以上銘柄を抽出

上記の条件からは第一三共(4568)やINPEX(1605)、自動車部品などを手掛けるジェイテクト(6473)がピックアップされました。第一三共は、直近決算にて通期の純利益見通しを下方修正したことが嫌気されていますが、売上収益や営業利益は為替影響を除いても従来予想から上方修正する内容となりました。また、INPEXは中東情勢の緊迫化に伴う原油高を理由に、従来予想よりも収益の拡大を見込んでいます。中東情勢の緊迫化は長期化が意識されることに加え、下期における想定原油価格や為替レートも現行水準と比較して保守的な水準とみなせ、更なる利益拡大余地も期待されます。ジェイテクトは、2027年3月期の第1四半期決算にて営業利益が前年同期比68.6%増と大幅増益であったと発表しました。為替の円安要因もありながら、主力の自動車セグメントにおける原価改善などが事業利益の成長に寄与したとしています。

高配当銘柄とあって、インカムゲインが狙える銘柄群ですが期待収益率が高い銘柄でもあり、物色が広がる局面でウォッチしたい銘柄と言えそうです。

【日本】直近3年と今期予想配当の成長率が10%超で配当利回りが高い大型株はこちらからチェック