需給要因が相場を左右する可能性が高い
6月29日の東京株式市場は高値波乱の展開となりました。朝方の買い戻しが一巡した後はマイナスに転じ、下落幅が4桁に拡大する場面もありました。25日移動平均線(67,777円、6月29日)付近が下値で意識されましたが、高値波乱の様相です。
月末・月初や四半期末を迎えることで、大口投資家によるリバランスなどの需給要因が相場を左右する可能性が高いです。米国では7月2日(木)に発表される6月雇用統計が注目材料となります。6月のFOMC(連邦公開市場委員会)がタカ派的な印象を与えただけに、早期の利上げがあるかどうかを占う意味で重要な指標となります。
7月3日(金)は米国市場が独立記念日の振替休日で休場となるため、東京市場は雇用統計の結果を同日7月3日(金)に織り込む格好となります。雇用統計の結果だけで大きく混乱することはないと思われますが、7月第2週にはETF分配金ねん出目的の売り需要が発生することなどもあり、何か新しい悪材料が出てきた場合などにはポジション調整売りを誘発しやすい環境にあるでしょう。水星の逆行期にも突入するため要注意です。米国とイランの対立が臨界点に達したのが前回の逆行期にあたります。
ゲーム・コンテンツ株やソフトウェア株などが出直る展開に期待
6月の業種別指数の上昇率上位には、銀行や証券、食料品など内需系セクターが入っています(6月26日時点)。モメンタムストックとして急騰したAI半導体関連以外にも、循環物色を意識した買いが入り始めたことがうかがえます。7月相場では、これまで「ロング(買い)&ショート(売り)」戦略の中でショート側になっていたゲーム・コンテンツ株や、SaaSの死などを背景に売り込まれたソフトウェア株などが出直る展開に期待したいところです。
足元の米ドル高・円安基調に加速がみられるかどうか。この辺りも大きなポイントになりそうです。仮に、米ドル高・円安方向に加速した場合、日本株にはどのような影響があるのかを考えるタイミングです。為替市場の動きに敏感な業種といえば自動車を含む「輸送用機器」ですが、6月相場は下落で終わりそうです。
自動車株の指標になるトヨタ自動車に注目
自動車メーカーの株価動向を2025年以降の動きで見比べると、大きな違いに気づきます。それは、2026年の高値からの下落相場の中でも2025年6~7月につけた安値を下回っているか、そうでないかです。今後、相対的な優位性を考える上では、安値を下回っていない点が重要なカギになるとみられ、トヨタ自動車(7203)、マツダ(7261)、スズキ(7269)の3つが該当します。特に、自動車株の指標になるトヨタ自動車に注目です。
足元では、トヨタ自動車は、時価総額のトップの座をキオクシアホールディングス(285A)に明け渡していますが、先週(6月22日週)の週足チャートに出現した「十字足」が反転上昇への分岐足になるかどうかが7月相場をみる上での注目ポイントになります。
日足チャートでは、最近「七陰連」を形成した後、6月25日に出現した「はらみの寄せ線」はドテンを示唆しているのではと考えています。
「頭と尻尾はくれてやれ」という相場格言がありますが、この株の尻尾は逃したくないですね。これはあくまでも筆者の相場一点における直感であり、取り扱いには十分注意が必要です。
