NT倍率はまもなく上昇一服?
最近、日経平均株価をTOPIX(東証株価指数)で割って算出するNT倍率(図表1)の上昇が話題になっています。4月24日時点で16.07倍まで上昇し、2025年10月31日につけたこれまでの最高値を上回り、過去最高水準を更新しました。これは世界的なハイテク株高の流れを受け、半導体関連株の寄与度が高い日経平均株価が相対的に大きく上昇し、TOPIXに対して優位になっていることが要因です。
NT倍率の過去の推移をみると、上昇期間はさまざまですが、月末や月初に高値や安値の分岐点を迎えることが多いことがわかります。特に、2025年10月の高値はおおむね3ヶ月平均である75日移動平均線から大きく上方にかい離しました。その反動もあって、2025年11月は急低下した経緯があります。
足元までの上昇も4月2日の14.53倍を起点とし、1ヶ月も経たないうち75日移動平均線を大幅に上方かい離する水準まで上昇しています。今週(4月27日週)は月末を含む週でもあり、近くピークを迎える可能性が高いといえるでしょう。NT倍率のトレンドが変化すると、物色動向にも変化が生じます。
例えば、2025年10月の業種別の上昇率上位は、非鉄金属、電気機器、情報通信、精密、機械となり、それらの上昇が日経平均株価を強く押し上げました。一方、2025年11月にそれらは一転して下落し、日経平均株価の下落に強く寄与する業種となりました。逆に、内需色が強い業種が物色の主体になったことでTOPIXは上昇で終え、相対的な優位性が変化する局面となりました。
5月は4月のパフォーマンスが低い業種が魅力的となるか
4月24日時点、業種別の上昇率上位トップ3は、非鉄金属、電気機器、情報通信であり、2025年10月当時と同じ業種が上昇し、日経平均株価を押し上げるけん引役となっています。そのような物色面の観点からも、NT倍率のピークアウトがイメージできそうです。5月相場の物色を予想する上では、4月のパフォーマンスが低い業種が魅力的になることが考えられます。
4月はワースト1位の鉱業を先頭に、石油・石炭製品、水産・農林、電気・ガス、医薬品、空運などが続きます。ただ、原油市況の乱高下の影響で順位が上がっている業種も多いため、不動産や建設、金融(銀行や証券)、小売といったより内需色の強い業種全体に物色が広がるかが焦点になるとみています。
