東京市場まとめ

1.概況

寄付き前に、トランプ米大統領がホルムズ海峡の開放を条件にイランへの大規模攻撃を2週間停止することに同意したと伝わり、日経平均は957円高の54,386円で大幅続伸して取引を開始しました。中東における緊張緩和期待から、ニューヨーク原油先物も下落し、国内株には買い戻しの動きが見られました。序盤に大きく上げ幅を拡大し、前場は2,649円高の56,078円で取引を終えました。

後場も高値圏で底堅い推移となりました。56,000円を上回る水準で推移し、終盤も高値圏で推移した日経平均は最終的に2,878円高の56,308円で大引けとなりました。

TOPIXは121ポイント高の3,775ポイント、新興市場では東証グロース250指数が32ポイント高の775ポイントで取引を終えました。

2.個別銘柄等

キオクシアホールディングス(285A)は一時19.5%高の27,815円をつけ上場来高値を更新しました。8日、日本経済新聞は同社が「上場来初の配当実施を検討し始めた」と報じました。稼いだキャッシュの使い道が注目される中、株主還元強化の方針を好感した買いが優勢となりました。

INPEX(1605)は6.2%安の4,201円をつけ、3日続落となりました。中東情勢の緩和期待からニューヨーク原油先物が急落したこと、収益拡大の思惑から上昇していた同社に利益確定の売りが出ました。

日本郵船(9101)は4.0%安の6,055円をつけ、7営業日ぶりに反落しました。中東情勢の悪化によるコンテナ船運賃の上昇思惑が後退したことで、売りが出ました。同業の商船三井(9104)は4.0%安、川崎汽船(9107)は5.0%安となりました。

雑貨店舗の「3COINS」などを展開するパルグループホールディングス(2726)は7.1%高の1,580円をつけ、4日続伸となりました。7日、2027年2月期(今期)の当期純利益が前期比7%増の190億円となる見通しだと発表しました。好調な業績ガイダンスを評価した買いが入りました。

産業用ドローンのACSL(6232)11.0%高の1,636円をつけ、大幅続伸となりました。7日、受注金額が約4億2000万円となる小型空撮機体の大型案件2件を防衛省から受注したと発表しました。防衛関連銘柄としても注目されており、買いが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

中東情勢の緩和期待から、日本市場は大きく買われ日経平均は5.4%高、TOPIXは3.3%高となりました。現時点の報道では、10日に米国・イランの代表がパキスタンにて恒久的な解決を目指した協議を行うとされており、この場による事態の更なる進展が期待されます。

明日に向けて、国内では大引け後にコメダホールディングス(3543)やサイゼリヤ(7581)、エービーシー・マート(2670)などの決算発表が予定されているほか、米国では3月開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の公表、デルタ航空[DAL]の決算発表が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)