先日、ヤマハがゴルフ事業から撤退するというニュースを目にしました。大ショックです。この10年ほど、ドライバーからアイアンまでヤマハのクラブを使い続けてきました。正直に言えば、寂しい気持ちが先に立ちます。

昔の私にとって、ヤマハのクラブは、決して「優しい」クラブではありませんでした。ゴルフを始めて少し上達した頃に試打した際、まったくうまく打てなかったのです。「いつか使いこなせるようになりたい」。そう思い続け、実際に自分のクラブセットになるまでには時間がかかりましたが、気づけば今ではヤマハ一筋です。

一方で、今回の撤退に関するプレスリリースを読むと、その判断が極めて経営的であることもわかります。事業採算、経営リソース、ビジネスポートフォリオ。そこには、思いだけでは決められない現実があり、将来に向けた選択としての冷静さが求められます。だからこそ、この決断の裏側には、技術や哲学に誇りを持ち、長年クラブ作りに向き合ってきた人たちの悔しさもあるのだろうと思います。

私自身も、2019年にマネックス証券の社長に就任して以降、撤退を決め、実際に終了させた事業やサービスがあります。直近2年半も、マネックスグループのビジネスポートフォリオ改革を大胆に進めてきました。成長と中長期的な価値創造のために、時に心苦しい判断を重ねています。企業は、限られた資本とリソースをどこに振り向けるのかを、選び続けなければならない存在だからです。撤退は過去の否定ではなく、未来への集中を選ぶ意思決定でもある。私はそう考えています。

こだわりを貫くことと、将来のために選び直すこと。その両方を引き受ける覚悟が、企業の未来をつくるのだと思います。

さて、本日は、マネックスグループの2026年3月期第3四半期の決算発表です。哲学を守り、企業文化を進化させながら、持続的な成長を実現する。その課題に、私たちは正面から取り組んでいます。アナリスト・投資家の皆さまに、私たちが考えていることを丁寧に説明してまいります。

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