最近、AIの話題を聞かない日はありません。技術の進化は止めることができないため、その流れにあらがうのではなく、適応することが大切です。
今後は、AIを使えない人材は淘汰されることでしょう。これは私自身も例外ではありません。流れに適応するためには、学習し続けるしかないのです。このような危機感があるため、私は意識的に、過去の仕事のやり方をアンラーニングし、AIを活用した働き方を実務を通して学んでいます。
現在主流のAIは、LLM(大規模言語モデル:Large Language Model)と呼ばれる仕組みを基盤としています。ChatGPTやGeminiのUIが優れているため、あたかもAIが自分で考えているように見えますが、実際には私たちがそう錯覚しているにすぎません。
AIは独自に考えているわけではなく、「次に続く可能性の高い言葉を予測している」に過ぎません。 この仕組みを理解すると、AIを今より少し効果的に活用できるようになります。
AIは大量のデータをもとに予測を行うため、何も指定せずに指示を出すと、精度の低い回答をしてしまいます。これが、よく言われる 『ハルシネーション(事実でない内容をもっともらしく生成する現象)』です。ハルシネーションを防ぐには、AIが参照するデータを絞ることが重要です。
たとえば、「**というファイルを参照して」といった形で、具体的な情報源を指定することです。
裏を返すと、「**というファイル」を継続的に蓄積し続けることで、AIを効率的に活用できるようになります。つまり、「**というファイル」= ナレッジ(知識資産) を蓄積することが、AI活用の重要なポイントの一つです。
この基礎が理解できると、AIエージェントを活用するための準備も整っていきます。AIエージェントについては、また別の機会に触れたいと思います。今後、個人も企業も、業務をAIに代替させて生産性を向上させることが求められる時代が到来するでしょう。その時代に備えて、まずはナレッジファイルを蓄積することから始めてみてはいかがでしょうか。
- 大塚 雄介
- コインチェック株式会社 執行役員CBDO
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早稲田大学大学院修了、物理学修士号取得。株式会社ネクスウェイでB2B向けITソリューションの営業・事業戦略・開発設計を担当。レジュプレス株式会社に参画(2017年4月よりコインチェック株式会社に社名変更)。2014年2月に取締役に就任。2018年4月にコインチェック株式会社がマネックスグループ株式会社の子会社となると同時に執行役員に就任し、マーケティング・事業開発などを統括。2021年4月執行役員を経て、2023年9月より執行役員web3Cloud事業本部長。組込型の暗号資産購入サービス「Coincheck OnRamp」をはじめとするweb3Cloud事業を管掌。2024年9月より執行役員CBDOに就任。 *CBDO(Chief Business Development Officer):最高事業開発責任者
