「日本も少しずつ変わりはじめている」と感じている人が増えているように思います。長く続いた「どうせ変わらない」という諦めから、静かに離脱しようとする気配。政治や経済の転換を呼び水として、社会の奥底で「温度」が変わりつつあるように感じます。「期待」と「不安」が交錯するこの揺らぎを、前向きな希望へと転じられるかどうかが、いま私たちに問われています。

変化を待つのではなく、雰囲気に乗って自ら変化を起こす側に立ちたい、私はそう思います。「変化」とは外から与えられるものではなく、一人ひとりの内側から芽吹く意志の連鎖です。そして「雰囲気」とは、単なる空気ではなく、人々の感情と行動が織りなす集合的なエネルギー。意識の向け方次第で、それは惰性にも、推進力にも変わり得ます。

こうした「内側からの変化」は、個人だけでなく、組織という集合の中でも問われていると感じます。そうした思いを抱えていたとき、先日、社内で開いたワークショップに参加しました。普段あまり話さないメンバーと語り合う中で、思いがけない共感や発見がいくつもありました。組織の進化とは、制度や仕組みの刷新だけではなく、対話を通じて「明るさ」という空気を育てることでもあると感じます。明るい職場には自然と笑顔と挑戦が生まれます。それは「強さ」というよりも、「しなやかに立ち上がる力」に近いものです。

社会も組織も、雰囲気の力で動く。だからこそ、その雰囲気を希望の方向へ導けるかどうかが鍵になります。私は、「創造反応」が生まれる明るい組織をつくっていきたいです。明るさは楽観ではなく、変化を恐れずに未来へ踏み出すための勇気の光。そう信じています。