いろいろなメディアから取材を受けますが、受ける質問の中には答えが分かるもの、分からないものなどいろいろあります。その中で答えがないことが明らかであるという質問が一つあります。それは「マネックスの3年後は?」というものです。今はとても流動的な時代であり、加えてインターネットとか、金融とか、日本において今もっとも流れの速い分野の一つにマネックスはいますので、さすがに3年後のことは分かりません。分かることは、3年後にもしマネックスが今のマネックスとまるっきり同じことをしていたら、もはや私たちの存在価値は極めて低くなっているだろうと言うことです。時間軸が短縮されている状況をよく「ドッグ・イヤー」と言いますが、日本におけるこの分野はむしろ「キャット・イヤー」あるいは更に短縮されて「マウス・イヤー」かも知れませんね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。