東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は、反落で取引を終えました。48円高の39,210円で取引を開始した日経平均は、9時23分に84円高の39,245円をつけ本日の高値を更新しました。高値を付けてからは、主力株の一角が売られ10時ごろには一転し売りが優勢となりました。
前場はそのまま下げ幅を拡大し節目の39,000円を割り込み、10時55分には165円安の38,995円と本日の安値を更新しました。結局105円安の39,055円で前場の取引を終えました。後場は大きな材料もない中で39,050円を挟んで一進一退で推移し小動きとなりました。最終的には124円安の39,036円で反落となりました。
新興市場では東証グロース250指数が小幅に反落、0.01%安となりました。
2.個別銘柄等
本田技研工業(7267)は12.2%高で3日続伸となりました。23日に発行済み株式総数(自己株式を除く)の23.7%にあたる11億株、金額にして1兆1,000億円を上限とする大規模な自社株買いの実施を発表し買いを集めました。
本田技研工業との経営統合協議に入る日産自動車(7201)は6%高となり続伸で取引を終えました。一時は7.3%安と大きく下落する場面もありましたが、経営統合の進展によって一段の株価下落が見込めないとの見方から、空売り勢による買い戻しが入った可能性が指摘されています。
しまむら(8227)は3.8%高で3日続伸となりました。23日に発表した第3四半期決算が、前年同期比で増収増益と堅調だったことに加え、12月の既存店売上高も前年比14.9%増と11月の同4.7%増から伸びが加速したことで業績拡大を期待した買いが入りました。
東宝(9602)は6.2%安と大幅反落で取引を終えました。23日に1~12月の興行収入が過去最高となる910億円から920億円となりそうだと発表するも、材料出尽くしによる利益の確定売りに押され、株価は軟調に推移しました。
自転車販売のあさひ(3333)は6.4%安をつけ、6日ぶりに反落で取引を終えました。23日に発表した第3四半期決算で、当期純利益は前年同期比11.7%増の37億円と、通期会社予想(36.8億円)を上回る内容となりましたが、通期の業績予想を据え置いたことが失望売りにつながりました。
そのほかの銘柄では、12月の既存店売上高が前年同月比9.3%増と堅調な売上動向を発表した西松屋チェーン(7545)が5.0%高で続伸、国内証券により新たにレーティングが開始されたサイゼリヤ(7581)は、投資判断が最上位のアウトパフォームと評価されたことで2.2%高、8日ぶりに反発で取引を終えました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は反落で取引を終えました。個人投資家の損益通算を意図した売りも出ているとみられ、上値の重さがうかがえました。明日は植田日銀総裁が経団連審議員会にて講演する予定で、従来通り、慎重姿勢が予想されますが1月利上げのヒントがあるかに注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)