動意薄の展開で閑散相場だが上値追いの可能性も
FOMC(米連邦公開市場委員会)、日銀会合と今年最後の重要イベントを通過し、今週は主な材料もないことから基本的には動意薄の相場展開となろう。海外投資家はクリスマス休暇で市場参加者も減り、閑散相場となるだろう。ただ、その分、個人投資家の存在感が高まるため、薄商いの中、思いがけず値幅が出る可能性もある。もはや理屈ではないが、記録的な1年を締めくくるには日経平均4万円を見て終わりたいというムードが個人の間に広がれば、上値追いとなることも考えられる。
買い要因として12月決算企業の物色とNISA枠利用の駆け込み買い
ただ、今週はグロース市場などで合計8社のIPOがあるため、個人の物色の矛先がそちらに向かえば主力株はやはり動きに乏しい展開となる可能性もある。
26日が権利付き最終売買日で12月決算企業の物色が強まるほか、NISA(少額投資非課税制度)の2024年の枠で買える最終購入日もこの26日であるため、残した枠を使い切るという駆け込みの買いも相場を支えそうだ。
イベントとしては、植田日銀総裁が25日に経団連審議員会で講演を行う。次の利上げ時期について春闘の状況を見たいなどの発言があれば、円安要因となって株価も後押しされるだろう。
小売企業の決算発表に注目
23日にしまむら(8227)、24日に高島屋(8233)、25日にJフロント・リテイリング(3086)など小売企業の決算発表が始まる。国内景気の先行きを計るうえでも注目である。
予想レンジは3万8500円~4万円とする。